

何気なく目にする交通標識ですが、ここには様々なルールと安全への願いが託されています。交通標識板はベースプレートに特殊な反射特性を持つ高性能な再帰反射シートが貼り付けられています。交通標識に使用される再帰反射シートは、氷点下に達する寒冷地や灼熱の高温地帯に於いても、長期にわたり退色せず、常に視認性を確保し、昼夜を問わず、鮮明に明るく浮き上がらせることが求められます。
ここに日本カーバイド工業の様々な技術の結晶が活躍しています。これらは日本カーバイド工業が誇る樹脂合成技術、耐候性評価技術、フィルム成形技術、シート成形技術など、最先端技術の成果です。

再帰反射とは、光学上特殊な反射機構で、入射した光が再び入射方向へ帰る反射現象を指します。反射シートとは、再帰反射により光源方向からの視認性を高めたもので、夜光塗料や蓄光テープのように物体自身が光を発するものではなく、また蛍光体の様に光によって励起されて蛍光を発するものと異なります。構造的にはレンズとして作用する直径40~90ミクロンの微小な高屈折ガラスビーズが一定の効果を満たすように、結合樹脂中に均一に多数配置され、全体の厚みが100~300ミクロンの薄く柔軟なシート状のものです。ガラスビーズの一つ一つは、真円球で一種の凸レンズとして作用します。入射した光はガラス体を通り屈折して一点に焦点を結びますが、球体底部に反射層を設け、再びガラス体を通ってもとの光源方向に帰されます。
従ってまるで反射シート自体が光源体のように明るく浮かびあがるのです。




