金型クリーニング材タブレット生産性向上プロジェクト

現場の合意形成の重要さを身をもって学ぶ

毎週の定例会議では、関係者全員で前週の検討結果、今後1週間のミッションを確認する。辰巳は常に期待とプレッシャーを背中に感じていた。東海は現場で機械のチューニングに集中して取り組んでいた。その成果は徐々に表れ始め、現場のメンバーに「こうすれば、これだけ作業スピードのアップにつながる」という指示が出せるようになる頃には、20XX年ももう暮れようとしていた。東海のプロジェクトへの加入から半年、従来同様の原料、工程を維持しながらも、生産効率を向上させることに何とか成功した。
こうした現場の生産性向上の取り組みにおいて、辰巳も東海も口を揃えて言うのが現場スタッフとの合意形成の大切さだ。今回のようにテストを実際の製造ラインで行うことが多いため、実生産と試作のスケジュールを調整することにも神経を使った。また、現場にとってスピードアップは必ずしもメリットと感じられることばかりではない。方針や改善の意義を伝え、いかにモチベーションを持って改善に参加してもらうかは、生産技術部の重要なミッションの一つでもある。

終わりのない挑戦

プロジェクトは当初の目標に到達し、生産性向上の成果を生んだ。しかし、その取り組みが完了したわけではない。辰巳は「生産性向上の取り組みには終わりがない。その可能性のためにできることがある以上、100点ではないのです。」と気を引き締める。東海は「今回のプロジェクトでは生産効率を向上できたことがうれしかったですね。今は別の新たなプロジェクトに取り組んでいます。今後は、色々なプロジェクトに参加して、工場内のすべての設備を理解したい。」と抱負を語った。ベテランと若手のコラボレーションで見事に課題を乗り越えた2人。いつかまた新たな課題が浮上した時、再びコンビを組む日が来るかもしれない。

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